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貸株サービスと預株サービスの違いと信用リスクについて比較してみました

貸株サービスについて

先日申込みをした松井証券の証券口座がそろそろ開設しそうなので預株サービスの内容と貸株サービスとの違い、信用リスクなどについて比べてみました。

はたして預株はうまいこと活用できるサービスなんでしょうか。

貸株(預株)サービスとは


貸株(預株)サービスですが保有している株式を証券会社に貸し出す事で「貸株金利」を受け取ることができるサービスです。

「貸株金利」は銘柄によって違うようですが年利0.1%から貸出す銘柄によっては数%と結構幅があり、長期保有銘柄などはこのサービスを利用することで僅かながら運用コストを低く抑えることに活用できそうです。

ここだけ見るとなかなか良さそうなサービスですね。

貸株と預株の違い


基本的には同等の内容のサービスですが松井証券では預株サービス、それ以外の主要ネット証券では貸株サービスとなっています。

各サービスにおいて「貸株金利」は証券会社により若干異なりますが、大きな違いは信用リスクということになりそうです。

信用リスクの違いについて


貸株(預株)サービスは名前の通り保有証券を各証券会社に貸し出すことになります。

証券会社に貸し出した保有証券はさらに機関投資家などに貸し出されることになり、その貸し出しの際の金利が「貸出金利」として還元される仕組みになります。

モノを貸すことの最大のリスクは貸したモノが返って来ないことでしょうか。

貸し出した証券会社やその先の機関投資家などが何かしらの理由で株を返せなくなった場合の扱いが貸株や預株および証券会社によって異なるようです。

まず貸株サービスですがSBI証券についてサービスの概要を確認すると、

貸株サービスご利用にあたり当社と締結いただく契約は「消費貸借契約」であり、無担保契約になります。したがいまして、お客さまは当社が倒産した場合などの信用リスクを負うことになります。

とあり貸出先に何かがあった場合、貸したモノは保護されないようです。

カブドットコム証券についても、

貸株サービスを利用し貸出のご指示をいただいた株式等は通常の保護預りの株式等と異なり分別管理の対象および投資者保護基金よる保護対象ではなくなります。

とありこちらも保護されないようですね。

いくつか他の主要ネット証券を見ても同様で貸株サービスについては同様の注意書きがありました。

全く返ってこないのかどうかは実際のその状況にならないと分かりませんが最悪の場合は何も返ってこないという事なんでしょう。

で、預株についてですが、

貸株代り金は、投資者保護基金による補償を受けられません。当社が破綻してお客様に株式等を返還できない場合、株式等に代えて「貸株代り金」相当額の金銭をお客様にお支払いします。

とあり貸した保有証券は戻ってこないけど貸出した証券に相当する金額が戻ってくるようです。

まあ実際の所、倒産することなどまず無いと思いますがリーマンショックなどを見るに、起こった場合の損失を考えると貸株サービスはリスクに見合わないリターンじゃないかなと思います。



貸株(預株)サービスを上手に活用して「貸株金利」を受け取るのはとても魅力的ですが意外とリスクのあるサービスのようです。

貸株(預株)サービスについては信用リスク以外にも株主優待の扱いや配当金の扱い、貸株金利の課税方法などを理解しどういう手続が必要になるのか確認してから利用した方が良いサービスと思います。

購入を予定している国内ETFの場合は期待できる金利もわずかだろうことから貸株サービスの利用は見送りますが、預株サービスについては実際に利用してみて貸株金利など確認してみようかと思います。

おいしい話はなかなかなさそうです。