いよいよ明日日本郵政3社が上場することになります。
あまりにも大規模なIPOのため、ずいぶん前から注目を集めていましたが日本郵政3社上場にあわせて上場3社に特化した「日本郵政株式/グループ株式ファンド」なるファンドも設定されるようです。
個人的に購入することはないですが、とても興味深いので少し調べてみました。
ファンドの概要
いつも通り目論見書から概要を確認してみます。
まずファンドの特色ですが、
マザーファンドを通じて、日本郵政株式会社および株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険の株式に投資を行います。
とてもシンプルです。
投資割合としてゆうちょ銀行、かんぽ生命については純資産総額の35%という制限があるようですが、日本郵政株式会社とグループ2社を対象に運用を行うとのことです。
コスト的な所では、
購入時手数料 :1.62%(税込)以内
信託報酬 :0.6912%
信託財産留保額:なし
解約手数料 :なし
と低コストとはいえないな、というかちょっと高いですね。
加えて信託期間も2025年10月09日までの約10年間となっているので注意が必要ですかね。
コストもそうですが目論見書を見て一番興味深かったのが「投資リスク」の箇所でした。
シンプルな割に多い投資リスク
3社の国内株式への集中投資を行うファンドと思いきや投資リスクの箇所がとても充実しています。
主なリスクについての記載で
・価格変動リスク
・流動性リスク
・信用リスク
とこの辺はわかりますが、
・為替変動リスク
・有価証券の貸付などにおけるリスク
・集中投資リスク
・新規公開株式に関するリスク
・投資方針に従った運用が効率的にできないリスク
と続いていました。
為替変動リスク?なんで?と請求目論見書を見ると「外貨資産への投資割合は、信託財産の純資産総額の10%以下とします。」との記載がありました。
外貨資産への投資も行うという事でしょうかね?
「主な投資制限」の箇所には他にもいくつか制限事項が記載されていますがこの辺がソコソコ高いコストにつながっているのかもしれません。
また「新規公開株式に関するリスク」にも関連しますが、設定当初は、
株式 :23.7%
現金その他:76.3%
のポートフォリオとなるようで、株式比率が低い状況からの運用となるようです。
まあ、いろいろ興味深いファンドですので時々経過を見ていきたいと思います。
そもそも上場する必要あるのかなと思う日本郵政3社ですが、復興財源を確保するためという背景もあるようです。
背景はともあれこれだけの大規模上場だとインパクトもそこそこあると思いますが、あまり混乱しなければ良いなと思います。
個人的には日本郵政グループに特化して投資するのであれば個別株で良いんじゃないかな、と思いますがどうなんでしょうかね。