スキップしてメイン コンテンツに移動

下がり始めた分配金と毎月分配型ファンドの人気加減


相変わらず人気の毎月分配型ファンドですが、SBIネット証券での「毎月分配型ファンド販売金額ランキング」が出ていたのでチラ見してみました。

2016/3/14(月)週の週間ランキングですが、ランキング1位のアストマックス「日本株ハイインカム(毎月分配型)(ブラジルレアルコース)」がどうも来季以降は分配金が下がるようですね。

分配金が下がるのに人気化しているのが意外ですが、また興味本位で様子を見てみました。

日本株ハイインカム(毎月分配型)


委託会社の販売用資料を見たところ、

基準価額や分配原資(分配対象額)の水準、市場動向等を総合的に判断し、分配金を引き下げる予定です。

とあります。

引き下げ額はブラジル・レアルコースで現在の250円から100円程度、円コースは150円から85円程度まで段階的に引き下げるようですよ。

少し期間をかけて段階的に引き下げるとはいえ、結構な下げ幅です。

基準価格や分配原資の水準もあるのでしょうが、市場の見通しもあまり良くなさそうということでしょうかね。

基準価格や純資産総額の水準


市場動向については先のことは分からないので、基準価格や純資産総額をちょっと見てみます。


分配型ファンドは大体こんな感じで推移しているのかもしれませんが、毎月分配しているとはいえ、基準価格はダダ下がりです。

分配金引き下げのアナウンス後も純資産総額が増えていっている所に人気加減を感じてしまいますね。

基準価格が下がると見かけの利回り水準が上がるのだろうから、さらに買われるということなんだと思いますが、そもそもの遣り繰りが厳しくなってきたので分配金を引き下げるということなのかもしれません。

通貨選択型の毎月分配型ファンドは似たような構造のファンドも多いため、その他ファンドも同様に分配金が下がり始めるのかもしれないなと思ってしまいます。


「日本株ハイインカム(毎月分配型)(ブラジルレアルコース)」を設定来から保有していた場合、分配金込・再投資後の基準価額は10,000円→13,497円と決して悪くはないのですが今後分配金が下がるとなると先行きが怪しくなってくるのかもしれません。

あわせて同期間の「SMT TOPIXインデックス・オープン」が5,491→10,959円ということを考えるとリスクの割にリターンが良くないようにも思います。

仕組みが複雑な毎月分配型ファンドは主に運用コストが高いという理由から個人的にはたぶん購入しないのですが、世間的に人気があるだけに先行きがちょっと心配になってしまいます。