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「ひとくふう先進国リートファンド」はなぜか為替ヘッジなしみたい

大和住銀投信投資顧問より展開されている「ひとくふうシリーズ」ですが専用サイトでComing Soon...となっていたファンドが11月30日に登場するようです。

現時点ではシリーズ最後のファンドでしょうか、気になる投資対象資産は先進国の不動産でした。

ひとくふう先進国リートファンド


ファンドの名称から想像がつくんですが有価証券届出書なるものを確認してみました。

まあ名称通りなんですが先進国の不動産投資信託(リート)を投資対象としたファンドのようですね。

資料を見ると原則としてS&P先進国REIT指数(除く日本)の構成銘柄から「ひとくふう」して構成銘柄を選定するようです。

ポートフォリオ構築にあたっては「価格変動リスクを抑える」事を目指して組入銘柄数やウエイトを決定するとも書かれています。

リート資産はキャピタルゲインもインカムゲインも期待できますがどちらを重視しているんでしょうかね?

信託報酬は年率0.30%(税抜)、解約手数料はナシと先進国リートのインデックスファンドと比べても十分に低コスト、その他の特徴は毎年3月3日の年1回決算で、為替ヘッジなしということですね。

って為替ヘッジなし!?

変動リスクを抑えるとは?


ちょっと意外に感じたんですが為替ヘッジはナシのようです。

有価証券届出書でも記載されていますが、先進国リート資産ということで基準価格の変動要因としてはザックリ以下のようなものがあるのかと思います。

  • 価格変動リスク
  • 為替リスク
  • 流動性リスク
  • 信用リスク
  • カントリーリスク

リスクそのものは投資を行う際に避けることは出来ないと思いますが、いろいろな仕組みやくふうを行う事で、リスクを低くすることは出来るんだろうと考えます。

先進国資産への投資を行う際は為替リスクをどう扱うかという話が出てくるんですが「ポートフォリオ構築にあたっては価格変動リスクを抑える事を目指す」というわりに為替ヘッジは行わないというのが意外でした。

為替の影響は結構大きい


為替ヘッジなしということで、為替ヘッジをした場合としない場合でどの程度リスク値が違ってくるのかは確認しておいた方が良いかもしれません。

ちょうどFund-iの外国リートが同じS&P先進国REIT指数(除く日本)で為替ヘッジありと無しそれぞれ設定されているのでこちらで感じを見てみるのが良さそうですね。

というわけで直近3年の標準偏差を確認してみたところ、

為替ヘッジあり:12.92%
為替ヘッジなし:14.98%

という感じでやはり為替ヘッジありの方が変動を低く抑える事ができていますね。


ついでに直近1年の価格推移イメージを見ても為替ヘッジあり(青線)が変動が少ない感じです。

「価格変動リスクを抑える事を目指す」けど為替ヘッジは行わなかった背景には何かあるんでしょうかね?


ちょっとだけひとくふうシリーズの高配当モノを期待していたんですが、先進国リートでした。

専用サイトを見る限りこれでシリーズモノが全て出揃ったようにも見えますが、国内外の株式資産、世界の国債、先進国リートとひとくふうシリーズだけでも十分幅広く分散投資ができるようになりました。

工夫の結果が先々どうなるかわかりませんが、インデックスファンドには無いロマンがそこにはあるかもしれませんので、ファンドの運用方針がしっくりと来る人は少し投資しても良いかもしれません。

まあしばらくして運用状況を見てみるのも興味深そうです。