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松井証券の「投信工房」は流石の低コストでした

少し前に松井証券のトップサイトで「Coming Soon 投資信託」と投資信託の取り扱いが予定されている事を知りましたが、ついに「NEW 投資信託(投信工房)」となりサービス開始が見えてきました。

平成28年11月26日よりサービス提供開始予定ということですが、専用サイトなどを見ていくとなかなか良いサービスのようですね。

これはバランスファンド利用者が流れるかもしれません。

「投信工房」のサービス概要


松井証券のサイトにプレスリリース資料(PDF)がありましたので簡単に内容を確認してみました。

とりあえずサービスの概要ですが、

  • モデルポートフォリオの信託報酬平均0.35%
  • 低コストの90銘柄のノーロード投信を取り扱い
  • 少額(積立投資の場合500円)から購入可能
  • ポートフォリオはカスタマイズ可能
  • 毎日積立、リバランス積立などの積立方法あり

と、少額から低コストで投信積立が出来る事に加えて自分好みのポートフォリオにカスタマイズすることもできるようです。

ポートフォリオをカスタマイズした場合にどの程度の信託報酬になるのかは気になるところですが、現在数多く存在するバランスファンドの比率がいまいちしっくり来ない投資家にもなかなか便利な機能ではないかと思います。

またモデルポートフォリオの信託報酬は平均0.35%ということで「楽ラップ」や「THEO(テオ)」と比べ、かなりの低コストの投信積立サービスになっていますね。

「毎日積立」、「リバランス積立」


投信積立となると積立頻度やリバランスをどうするのかという点も悩むこともありそうですが、少額から毎日積立を行う「毎日積立」や積立時にリバランスを行うような「リバランス積立」など、資産運用を始めたばかりの方や長期に渡り資産運用を行う際に便利そうな機能も設定されているようです。

自分好みにポートフォリオをカスタマイズして後は積立時に自動的にリバランスを行うというのはコスト面からみても有利な機能だと思いますし、なにより手間が掛からないというのはとても助かりますね。

ただ各資産クラスの保有比率について上限値・下限値が設定されているようで、特定の資産クラスを保有しないとか、特定資産クラスのみ極端に比率を上げるという事は出来ないようです。

* カスタマイズの場合、比率の制限はありませんでした

「分散投資コース」の場合、コモディティ資産クラスとして純金資産があり下限値が5%と設定されているのですが、この辺は評価が分かれそうですね。

ポートフォリオの構成銘柄は?

投資対象銘柄は純資産総額やコストにより適宜見直しを行うようですが、11月11日時点では国内株式資産クラスは「ニッセイTOPIXインデックスファンド」、先進国株式資産クラスは「たわらノーロード先進国株式」など低コストのインデックスファンドが採用されているようです。

その他にもSMTシリーズから先進国債券(為替ヘッジ有り)やeMAXISシリーズから新興国債券(為替ヘッジ有りなども採用されているようです。

どうもシリーズ展開している主要なインデックスファンドは取り扱ってそうですね。

ロボアドバイザーの活用


近頃人気のロボアドバイザーサービスがどのように活用されているかも気になりますが、プレスリリースからは以下の2点に活用されているようです。

1つ目はポートフォリオの提案で、8つの質問を通して最適なポートフォリオの提案に活用されているようです。こちらはその他のロボアドバイザーと同様のサービスで本当に8つの質問で最適なポートフォリオがわかるのか?という話はあるのですが、資産運用を始める際のとっかかりとしては便利な機能なんだろうと思います。

もう1つは金融市場や経済情勢の変化に合わせてポートフォリオの変更を提案するという事にロボアドバイザーサービスが活用されているようです。

ポートフォリオをカスタマイズしたいという投資家にはあまり必要ない機能かもしれませんが、こちらも資産運用を始めたばかりの投資家には便利な機能となるかもしれません。

後発だけにいろいろ便利そうな機能があります。

投資信託口座の開設が必要


なかなか良さそうなサービスですが、サービスの利用には松井証券で口座開設していることに加え「投資信託口座」の開設が必要みたいです。

自分の場合は松井証券の口座を開設済みなので「投資信託口座」開設のみ、こちらも本日よりネットストック会員画面から電子交付で即時開設ができるようですね。

サービス開始まで少し期間がありますので「サービス利用したいけど口座は未開設」という場合でも、今から手続きを行えばサービス開始に間に合う感じでしょうかね。

まあ慌てずに少し様子を見てから初めても良いのかもしれません。

投資信託の取り扱いの背景


ここにきて松井証券が投資信託を取り扱うのかという感じですがプレスリリースで少し背景があげられていました。

興味深い内容だったので少し長いですがプレスリリース資料から引用しますと、
当社は、90 年代末に投信ビジネスから撤退して以降、長らく投資信託を取扱ってきませんでした。撤退の理由は、当時、販売額の 2~3%もしていた投資信託の販売手数料を、個人が低コストで資産運用を行えるようにすることを目的として一律 1%に引き下げる方針を発表したところ、全ての投信運用会社から商品供給が停止してしまったことにあります。
運用会社がインデックス型の投資信託を中心に信託報酬を引き下げる動きが相次いでおり、低コストで資産運用を行える環境が整いつつあります。また、金融庁が顧客本位の業務運営を求める動きを強めていることなど、投信販売を取り巻く状況は変化してきております。当社は、そうした変化を踏まえ、投資信託の取扱開始とポートフォリオ提案サービス『投信工房』の導入を決定しました。
という事で、昨今のインデックス型の投資信託を中心とした低コスト化に伴い、個人投資家が投資信託を利用して低コストで資産運用を行う事が可能になったと判断した、ということのようです。

過去の出来事はおいていて投資環境の変化に合わせて個人投資家が求めるサービスを提供するという姿勢は素晴らしいなと思います。


最近は松井証券をメインで利用しているのですが、ついに投資信託の取り扱いが始まるようです。松井証券は投資信託の取扱いからか、他のなにかしら理由があるのかは分からないのですがあまり個人ブログでは利用している人が少ないように感じます。

今回新たに「投信工房」というサービスが始まるわけですがこれを機に利用者が増えていくといいんですね。

自分もiDeCo(イデコ)変わりに少額利用してみようかと思っていますが、SBI証券のロボアドバイザーサービスもそろそろ登場しそうなのでそちらの内容を確認してからでしょうかね。